過干渉型毒親家庭で育つということ

スパルタ教育型・過干渉型毒親の支配下から逃れ、自由を手に入れるまで。

毒母が小遣いストップを執行したのでテレクラで知り合ったおじさんにお金を貰った話(後編)

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伝言ダイヤル

私が高校生だった頃、援助交際の温床といえばテレクラだった。援助交際というとHまでするイメージがあるが、私の場合はデート&上半身下着姿撮影だけだったので現代でいうところのパパ活だ。当時、街中ではパッケージにテレクラのフリーダイヤルが印刷されたポケットティッシュが女性向けによく配られていた。

テレクラには伝言ダイヤルというシステムがあった。直接相手に繋がるのではなく、相手が吹き込んだメッセージを聴けて、気になる人がいればその人にコンタクトを取れるというものだ。

 

私が伝言ダイヤルで知り合い、後に実際何回か会ったのはヒロシさん(仮名)だ。初めて会ったのは、確か土曜日だ。土曜日は二か所塾に通っていて(T会の英語と、K館の数学かセンター生物かセンター地理か何か…?数学はT会のテキストが余りに難しすぎたのでK館に変えた)、その間の3~4時間は塾の自習室で自習するということになっていた。実際は自習せずに本屋や雑貨屋さんをウィンドウショッピングすることもあった。デートしてお小遣いを貰うならこの時間帯だ。塾の最寄り駅の公衆電話から、街で貰ったティッシュの袋に書いてある伝言ダイヤルの番号に掛けた。勉強ばかりさせられて自由が無い状況に嫌気がさしていたので、ヤケクソだった。躊躇は無かった。確かヒロシさんの伝言メッセージ内容は「お小遣いが欲しい高校生の女の子、デートしませんか?連絡してください」みたいな感じだった。デートするだけでお小遣い貰えるなら…と思い、早速連絡を取ってみた。

コレクトコールで連絡

伝言ダイヤルのシステムで、メッセージを吹き込んだ相手と話したければ1を押してください、次の人のメッセージを聴きたい場合は2を押してください、もう一度聴きたい場合は3を押してください…というよう自動アナウンスがあったと思う。1を押してヒロシさんと繋がった。

「今日は、もう他の子とアポがあってね…」と言われたが、私もいつも時間があるわけではなく出来ればその日にお小遣いが欲しかったので、「じゃぁ私も行っていいですか?」と言ってみたところ、「いやいや、僕は良くてもその子が嫌なんじゃないかなぁ笑」と言われ、「でも別の日に会いたいし連絡してよ。」ということで、ヒロシさんの携帯番号をメモった。

携帯に電話する時はコレクトコールを使っていいよ、と言ってくれて、その時に着信者が料金を負担するコレクトコールというシステムを初めて知った。

当時PHSを持っていたが無論親のPHSと自宅に連絡する以外は使えるはずもなく、公衆電話を使うしかないが携帯宛電話料金は高いので、この気遣いは有難かった。

東証一部上場企業勤務のおじさん

初回の待ち合わせ場所は梅田のソニプラ前だった。塾(T会)は当時は西中島南方にあったので、梅田へは好アクセスだ。

ヒロシさんはやや低身長で顔はグッチ祐三に似ていた。(当時はグッチ祐三を知らず後から料理雑誌等に載っていたグッチ氏の写真を見て気づいた。それからというものグッチ氏の写真を見ると女子高生好きなおじさんに見えてしまいビミョーな気分になってしまう…)

危険そうな人には見えなかった。阪急ホテルのロビー併設の喫茶店で自己紹介を兼ねたお茶&雑談をしながら、ちょっと日ごろのストレスを愚痴りたかったのもあって、私の家庭が超スパルタ教育でTV禁止でお小遣いも無しという何一つ自由が無い大変ストレスフルな状態で、絶対に京大に合格しないと駄目で、女子高に通っている…等々正直に話してしまった。学校の名前は言わなかったけど、言い当てられてしまった。というのも、ヒロシさんはそこから数駅先の場所にある大学を卒業していたからだ。

ヒロシさん自身も自分の勤務先名(仮にXYZとする。有名大企業。)と、その購買部門で働いているということ、大学時代はバンド活動にいそしんでいた事などを話してくれた。XYZは、クイズ形式で当てさせられた。「XX系の会社なんだよ、君も知ってるかも、当ててみて」と言われたからだ。XX系の会社「XYZ」はどんな人でも最低一つは持っているであろうある物に約50%の確率でその社名(又は50%の確率でXYZの競合他社名)が印刷されているので、当時高校生の私でも知っていた。帰りに駅構内に入る時、ヒロシさんの定期券にH電鉄京都線「MXX」駅の駅名がチラっと見えて、MXX駅の近くに勤務先(XYZ)があるんだな、と思った。その後就活の時に本当にXYZという会社がMXX駅近くにある事を知り、「やっぱり本当にXYZに勤務してたのか~」と改めて思った。当時40代(多分)でありながら女子高生に金を払ってデート、という違法行為をしておきながら自分の事をあれこれ話してしまうなんて馬鹿正直だが、テレクラ経由で勉学少女に出会うのは珍しかったからつい本当の事を話してしまったのかもしれない。

 撮影&カラオケ

自己紹介&雑談後、取引の話になり、ヒロシさんは「Hの相場知ってる?Hの相場は3万円、処女の場合は5万円」と言っていたが、絶対にHはしたくなかったので、「上半身下着姿の撮影5000円」で手を打つことにした。15年以上昔の事で記憶が曖昧だが、パンツ撮影もされたかもしれない…。いずれにしろ服を自分でまくっているところを撮られただけで、触られたりはしていない。街中で歩いている時、手は繋がれたかもしれない。

写真撮影はカラオケボックス内で行われ、撮影後一応カラオケで歌ったりした。ヒロシさんはノリノリで自分の好きな歌を歌っていた。私もラジオで聴いて気に入ってた歌を歌ってみたが、サビ部分のメロディーを知っているだけで、歌詞をよく知らなかったのと、元々歌が得意ではないので上手く歌えなかった。けれども人生初カラオケだったので、カラオケってこんな感じなんだなぁ、と知れてそれなりに面白かった。

その後、多分2回程会ったと思う。私は自分の連絡先を教えていないので、私がお小遣いが欲しい時にコレクトコールでヒロシさんに連絡するという形だった。期間は1か月半~数か月位は空いていたはずだ。貰ったお金は大事にチマチマ使っていたので、5000円で数か月はもつ。丁度その頃、塾の近くに漫画の貸し出しも行うレンタルCDショップがオープンし、オープン記念クーポンが配布されていたのを沢山貰ったので、安く色々なCDを借りることができ、カセットに録音して何度も聴いた。漫画も安く借りれてラッキーだった。新刊の漫画も少し買えた。これでちょっとした息抜きをすることができた。

2回目に会った時には、梅田のHEP FIVEの観覧車に一緒に乗り(耳を舐められてさすがに内心キモ…と思ったが、我慢した。口にキスしてこなかっただけマシだ。)、その後またカラオケに行った(この時も撮影もあったかも?)。1回目で貰ったお小遣いでレンタルしたCDのブックレットで歌詞を覚え、たまに一人で鼻歌など歌って練習していたので、この時は、「カラオケ、上手くなったんじゃない?練習してきたみたいだね」と言われた。

3回目は、三宮で映画を見た。ストーリーは覚えていないが、ブルース・ウィリス主演だった。映画館を出る頃に吐き気がした。画面酔いをして気分悪くなったのだが(動きの激しいアクション系映画を映画館で見るといつもそうなる)、当時はそうした自分の体質に気づいておらず、胃の調子が悪いのかと思った。ヒロシさんはドラッグストアで胃薬を買ってくれた。

 

こうして知らないおじさんと会ってお金を貰ったけれども、Hもキスもしていないので全く自分が穢れた気はしていないし(その感性がおかしいのかもしれないが…)、むしろ、「ざまぁ見ろ、抑圧された反動でこっそり悪いコトしてやったぜ…」という、どこかせいせいとした気持ちだった。毒母はこの事を知らないが、もし今この件を暴露したらどんな反応をするだろうか。

もう15年以上も前の事だから時効だし、怒りはしないだろう。「そんな事をするまでにこの子を追い詰めてしまっていたのか」と、当時私のあらゆる自由を奪っていた事を、少しは後悔するだろうか…。

 

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